Creator's note
いつかの私は、なぜそんな自信に満ち溢れていたのだろう。
自分の導き出した答えが、絶対的に正解であると胸を張れたのだろう。
その時の私が、今の私を見たら、きっと笑うでしょうか?
この世界に戻ってきてから4年目に突入した今。
年数を重ねるにつれて、どんどん世界は広がっていきました。
何も知らなかった私は、ただ閉じこもった自分の世界から一歩一歩と踏み出し、
自分では作らなかっただろうキー種、難易度、曲、合作と、
新しい世界を次々と歩んでいきました。
そうして世界が広がるにつれて、視界が広がったと思えば、
それに反比例して、視界はぼやけて滲んでいきます。
正解が、見えなくなっていきます。
「ちゃんと音取れてるの?」
「指の配置これ押しづらくない?」
「BPM合ってないんじゃない?」
今まで幾度となく悩み続けた悩みも、
世界が広がってできることが増えたからこそ。
正しい答えを出したいともがけばもがくほど、
合っていると思えなくなる。
さんざん悩むにつれて、どんどん正解から遠のいていき、
最後には
「この譜面、面白いの?」
この疑問を打ち破ることができず、
すべてを捨てて放り出してしまう。
言っている事自体は今までのイベントと大差ないですが、
今回は輪をかけてその症状がひどく。
なんとか1作仕上げるまでに、いくつもの曲を聞いては諦め、
いくつもの譜面を書いては捨てていきました。
自分の作りたい譜面を形にできなくなっていき、
そのうちにいつしか自分の作りたい譜面が何なのかすらわからなくなる。
前回前々回の多鍵祭の頃から抱いていた感情ではありますが、
存外完全に行き詰まる日も近いのかもしれません。
そんな行き止まりの中で、なんとか出そうとして必死に仕上げたのがこの譜面です。
残念ながら、今回は正しい正解を導き出したと自信を持って言えません。
何にもわからなくなって、とりあえず形にするため必死にもがき続けた結果です。
難易度も、配置も、何もかもがつぎはぎだらけの
迷走し続けてた譜面たちは、さながら今の私の感情の現れ。
きっといろいろと合っていないことでしょう。プレイすら怪しいかもしれません。
ただ正解ではないとしても、今の自分でできることはやりました。
自分一人ではこの行き止まりを抜け出すことはそう簡単ではなさそうですし、
もう私に未来はないのかもしれませんが。
それでも、この世界に居たいとは思えているのは、まだ多少はマシな傾向なのかもしれません。